やのとあがつま
こんばんは。
今日はまた春先のような暖かさでした。
窓の外で梅の花がたくさん咲いていました。
今日のお題は、朝放映された「題名のない音楽会」のゲスト矢野顕子さんと上妻宏光さんのユニット名です。ピアノと三味線で民謡ベースの音楽という内容でした。
よかったです。かっこよかった~
上妻宏光さんの三味線、歌声も素敵でした。他もいろいろ聴いてみたいです。
5月の上野でコンサートがあるのですが、チケット抽選当ってほしいです。
今日は矢野さんについて少し書かせてください。
彼女の作る歌詞はすべて彼女の心が感じて彼女が言いたい事。
今日は最後の曲で「でも好きなの~」でした。乙女です。
中島みゆきさんとか松任谷由美さんが「みんなが聞きたがってる言葉」を掴む人であるのに対し彼女は自分の思ったことがメイン だから「でも好きなの~」「ラーメン食べたい」になるわけです。
「人は誰でも」みたいにかっこいい歌詞はなんか身にそぐわない感覚があるのかもしれないです。
ですが率直な明るさと地に足ついたたくましさがあります。中島みゆきさんとか松任谷由美さんは皆さんご存じの通り国民的なシンガーソングライターで私も大好きです。好きな曲たくさんあります。ですが男性のプロデュースで成功した側面があります。セールス的には及ばずとも矢野顕子さんがメインのプロデューサーなしに今なお現役バリバリで歌って演奏し創作を続けていることはすごい事だと思うのです。とにかく1人の人間の中に入っている「音楽性」の埋蔵量という点でこの人は圧倒的です。私が30年以上聞き続けてる理由です。
今日は演奏されませんでしたがデビューアルバム「Japanese Girl」に収録された「ふなまち唄 Part1」「ふなまち唄 Part2」はそんな彼女がまだ10代で作った名曲で、もはや「民謡」のジャンルに分類されても不思議ではないくらい完成されたパワーに満ちた楽曲です。
歌詞はこれだけ
帰りくる船は帰るやいなや海のにおいを壁にあずける
まだ来ぬ船は帰るやいなや海の藻屑に壁見ぬうちに
たったこれだけの歌詞が繰り返され、ピアノや太鼓と演奏されていく中で日本人の原風景みたいな映像が心に湧き出てきます。喜怒哀楽、生きること、死ぬこと、無数の生命が輪廻すること、そいういう大きなうねりみたいなものを感じます。彼女が意識しているかはわかりませんが、この曲で表現されているのはこの世界で起こる「森羅万象」だという気がします。
よかったら聴いてみてください。
玖海 有理